ラバーダムって聞いたことありますか!?
こんにちは、昭和歯科の吉成です。
皆さん、ラバーダム防湿って聞いたとこありますか。昭和歯科ではラバーする、かけるとか言っています。


左の写真は僕が先月載せたもので、右は今月の症例の臼歯ダイレクトボンディングの写真ですが、このピンクとか緑はなに?と気になっている人もいるはずです。
これは薄いゴムのシートで、それを歯にかける事をラバーダム防湿と言います。メーカー等によって様々な色のものが発売されいるだけで、基本的にはすべて同じものです。
ということで今月はラバーダム防湿の仕組み、目的、メリット、についてです。
仕組み
まず装着像を見てもらいます。下の写真のように歯のみが口腔外にでるようになります。
基本的にはの3つのパーツで装着します。


①ラバーダムシート
その名の通りゴムの薄いシートです。これに歯にあわせて穴をあけていきます。写真の場合は前歯8本なので、歯列に沿って8個の穴をあけます。
②クランプ
ラバーダムシートを歯に固定するための金具です。このクランプをあけた穴に引っ掛けて歯に固定し、他の穴から歯をすべて出します。
③フレーム
最後にシートがピンッと張るように、ラバーダムシートの端をフレームにかけて完成です。これによって治療歯が口腔内から隔離されます。
一見辛そうに見えますが、そうでもありません。これが嫌だと言う患者さんはまだお会いした事ないです。って言いにくいだけですかね、、笑
ちなみにこの写真のラバーダムをつけているのは僕です。最初クランプを歯に固定し
た時は少し圧迫感を感じましたが、すぐに慣れて不快感はそれほどありません。
ただ唾がたまりやすいので、吸ってほしいときはすぐに教えて下さい。
目的、メリット
歯を口腔内から隔離すると言いましたが、何のためにこれをするかです。
学生の試験では、ラバーダムの目的を7つ述べよ、なんて問題がでたりします笑
こじつけたらそのくらいは出てきますが、主な目的はこの2つと考えています。
①唾液からの隔離
唾液は自身の歯を守る重要な役割を果たしますが、1ml中に7〜8億もの細菌が存在するといわれていて、治療では治療歯をどれだけ唾液から守れるかが大切になります。
特にラバーダム防湿の重要性が唱えられているのが根管治療です。
唾液が根管内に入りそのまま根尖で細菌感染が成立してしまうと治療の成功率はガクッと下がりますし、この治療いつまでやるの、という状態になりかねません。
そのため根管治療を行う際にはラバーダムで唾液から治療歯を守ることが非常に大事になります。
②呼気からの隔離。
接着操作では水分が接着阻害因子になります。呼気には多くの水分が含まれており、口腔内は湿度99%と接着には不利な環境にあります。そこでラバーダム装着する事によって湿度を50%程度までコントロールし、接着をより確実なものにできます。
また呼気によってミラーが曇る事もなくなり、治療もしやすいです。
まとめ
皆さん、ラバーダム防湿についてわかって頂けましたか。
長々書いてきましたが、とにかく治療の成功率をあげるためのものです。
根管治療等が必要な方はぜひ一度ラバーダム装着しにきてみてください。笑