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歯の構造とむし歯

こんにちは、昭和歯科の吉成です。
すっかり日も短くなってきましたね。診療終了後の6時にはには外はもう暗いので、すぐに
ご飯をたべたくなります。最近は資さんうどんによく駆け込みます笑
先月は自身の歯についてでしたので、今月はもう少し踏み込みます。
1本の歯の構造を知ってもらって、それと一緒にむし歯の進行や見分け方などについてです。

歯=2層構造+神経

歯は主に3つの組織で出来ています。
最表層がエナメル質。人体で最も硬い組織と言われています。
いつも目に触れているのがこのエナメル質です。その内側に象牙質があります。象牙質には緑線で書いたように管が走っていて、それが神経に通じています。

最内側に歯の神経、歯髄があります。

むし歯の進行

むし歯は今説明した構造ごとに進行具合によって4つに分けます。

  • C1 エナメル質のみにむし歯が限局している状態をいいます。
  • C2 むし歯がエナメル質を通過して象牙質に進行した状態です。象牙質には神経につながっている管、象牙細管があるので冷たいものでしみる等の症状が出ることがあります。
  • C3 むし歯が神経に達した状態です。神経が炎症を起こすと、何もしなくてもズキズキ痛みます。
  • C4 残根状態と言ってむし歯で歯の頭が無くなる、根っこのみの状態をさします。

ここまでくると抜歯が治療の選択肢にあがってきます。

C1は左の写真で見るように、すごく小さいむし歯で、基本的には治療対象ではありません。
予防を行い、むし歯の進行を遅らせることが望ましいです。

むし歯が象牙質まで進行していると、つまりC2で初めて治療開始です。象牙質はエナメル質と比較して柔らかく、むし歯が加速度的に進行していくためです。
中央の写真は前歯の裏から見たものです。黒くなっているのがわかると思います。
右の写真はむし歯を取りきった状態です。
削った所の真ん中を見てみると縦に線が見えますね。これがエナメル質と象牙質の境です。
どっちがエナメル質、象牙質かわかりますか?外側がエナメル質なので、白く透明に見える方がエナメル質ですよね。

C3、C4に関してはまたいつか写真で見てもらおうと思います。

むし歯を見落とさないために

むし歯は穴が空いていたり、黒くなっていて初めてわかります。つまり見えて初めてわかるんです。
では歯と歯の間はどうでしょうか。
前歯は歯が薄いのですぐに変色してきてますが、奥歯ではわからないことが多く、気がついた
時にはかなり大きくなっているケースをよく目にします。そんな歯と歯の間のむし歯を見逃さないために当院では透照診を行っています。
名前はかっこいいですが、単純に歯の間に光を当てるだけです笑
ですがすごいわかります。

見た目ではなにもないように見えますが、透照診を行うと右の写真のように見えます。
右の写真で黒く抜けているところがむし歯です。だれが見てもわかります。さらにエナメル質と象牙質までわかる人がいてくれたら嬉しいですが、皆さんはわかりますか?むし歯は見た目ではなかなか判断しにくい事が多いです。皆さんも「いたいところがないから歯医者に行かない」ではなく、むし歯がないか歯医者に足を運んでくれるとありがたいです。
当院では初診時に必ず透照診を行っています。
むし歯は早期発見早期治療が、治療受ける皆さんも私たち歯科医師も楽です。
穴はあいてるけどしみたり痛んだりしないから大丈夫、なんて甘い考えはダメですよ笑
ぜひこれを良い機会にしてみて歯医者に来てみてください。

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