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むし歯の進行と治療法⑦ 抜髄と直接覆髄

新年あけましておめでとうございます。
かなり寒い日々が続きますが、今年もいい年にしましょう。

前回に引き続きC3についてです。


・むし歯とは(総論)→「むし歯の進行と治療法①」
・CO、C1について→「むし歯の進行と治療法②③」
・C2について→「むし歯の進行と治療法④⑤」
・C3について→「むし歯の進行と治療法⑥」「今回」
・C4について


今回はC3の2つの治療法 「抜髄」と 「直接覆髄」について話していきます。

抜髄

抜髄は炎症のある歯髄に対して、神経を全て抜くことです。

①むし歯除去中     ②むし歯除去後

③抜髄後        ④根管充填

むし歯を全て取り切ると神経が一部死んでいることがわかりました。(写真②)
抜髄を行い、根管が綺麗な状態になったことを確認します。(写真③)
その後薬を詰めていきます。これを根管充填といいます。(写真④)

 

直接覆髄(神経温存術)

直接覆髄は神経を残す治療です。
抜髄は炎症のある歯髄に対して歯髄を全て除去する治療でした。
直接覆髄は炎症のある歯髄のみを除去して、健康な歯髄を温存します。

①むし歯除去中 → ②むし歯除去後 → ③直接覆髄

むし歯を全て除去すると神経が露出しました。マイクロスコープ下で露出した神経が生きていることを確認しました。(写真②)
そこにMTAセメントを用いて覆髄することで、神経を残すことができました。(写真③)

まとめ

直接覆髄は神経を残すことができるので、歯の寿命を延長できます。
抜髄は神経を取るために歯質を大きく失うことになるので、歯が割れる(歯根破折)可能性が高くります。
歯髄の状態によって抜髄と直接覆髄の適応の違いはありますが、当院ではできるだけ神経温存術、直接覆髄をおすすめしています。

それでは次回からはついにC4に入っていこうと思います。

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