★第2弾★前歯のダイレクトべニア 症例|福岡市西区の歯医者

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症例

★第2弾★前歯のダイレクトべニア 症例

2019.08.07

こんにちは。福岡市西区昭和歯科医院・院長の木南意澄です。

症例アップブログの第2回目です。今回も前歯の審美症例です。2年前にダイレクトべニアを行った右上中切歯の症例です。近年のコンポジットレジンは審美性だけでなく、耐久性もかなり向上し、治療直後だけでなく、数年経ってもあまり変化なく保てるようになっています。

当院ではコンポジットレジンの中でも審美性の高い(保険外適応)トクヤマデンタルのエステライト アステリアを使用することが多いです。コンポジットレジンによるダイレクトボンディングの最大のメリットは歯を削る量は少ないことです。

最小限の侵襲 MI(Minimal Intervention)

昔は技術的に象牙質と歯の接着力は弱いとされてきました。機械的な勘合(パズルや茶筒のようにはめ込む力)に頼らないと歯に修復物を長期間とどめるのは困難でした。

しかし、近年、接着技術は進歩し、象牙質でもかなり強い接着力が得られるようになりました。そのおかげで、機械的勘合を必要としない場合が多くなり、純粋にむし歯菌に感染した部位だけを除去して、その欠損した部位に修復物を接着させることができるようになりました。

この考え方を極限まで突き詰めていくのがMIという概念です。少し難しい話になってしまいましたが、歯の寿命をできるだけ延長するために必須の考え方です。今回の症例は前歯の審美治療をMIの概念に基づいて行った治療になります。

だから、審美的、耐久性は100%セラミックに劣ります。
素材の審美性、耐久性と歯自体の寿命を天秤にかけることになります。目指すものが違うだけで、どちらが良い治療ということはなく、どちらも胸を張ってお勧めできる治療法です。

審美 V.S. MI の選択になるわけです。
コンサルティングの結果、患者さんは後者のダイレクトべニアを選ばれました。

前歯の審美障害

患者は36歳女性です。前歯の審美障害を主訴に来院されました。
20年前に転倒にて右上中切歯が破折しました。その際、神経を取り、コンポジットレジンにて修復しています。
直後はいいですが、数年すると審美的に不満な状態となり、修復治療を繰り返していました。
もう仕方がないとあきらめていましたが、今回、紹介にて当院に来院されました。

初診は2017年1月時の前歯の写真とレントゲンです

右上中切歯は失活歯(神経をとった状態)で切縁側1/3には不正なコンポジットレジンが充填されていました。色、形、表面性状などに不満を持たれていました。

口腔内写真

口腔内全体の写真です。歯列は整っており、全体的な問題点はあまりない良好な状態でした。なので、今回は右上中切歯1本の審美治療の計画を立てました。まず、根管処置と支台築造のやり替えは必須となります。その後の審美修復治療は2通り提案しました。1つはセラミッククラウンによる補綴治療です。失活歯治療としては最もオーソドックスなものなります。オーダーメイドのかぶせ物による審美回復になるので、高い審美性を期待できます。ただ、問題は歯をかなり削らなければないないことです。歯を削らない方がいいのは今や誰もが知っています。しかし、削らなければならない状況はたくさんあります。その場合はその理由をしっかり説明して削る選択をしなければなりません。セラミッククラウンをきれいに長持ちさせるためには一定量の歯質の削合は免れません。もう1つはコンポジットレジンによるダイレクトべニアです。こちらは旧修復物を外し、ダイレクトボンディングを行う治療方法です。セラミッククラウンに比べ圧倒的に歯質削除量は少なくなります。しかし、かなり改善されているとはいえ、コンポジットレジンなのでセラミックフィラーの含有量は80%程度です。

ダイレクトベニア治療開始

治療は1日、時間にしておよそ1時間半で終わります。
まずは旧修復物を残したまま、形態だけを仮に回復させ、型をとります。


旧修復物を除去後、唇側のエナメル質を一層(0.3㎜程度)削合します。コンポジットレジンと歯質の境界をわかり
にくくするにはこの削合が必要になります。形成が終了したら、接着操作を行い、型を使って外枠を作ります。
残った歯質、周囲の歯となじむように様々な色を使用しながら、コンポジットレジンを充填します。

 

研磨完成後1週間後の写真



前歯の強拡大です。色、形態、表面性状全て、周囲と違和感のない仕上がりになりました。

2年後の写真


治療2年のメインテナンス時の写真です。
懸念されるコンポジットレジンの劣化はほとんど認められず、審美的な状態を保っていました。
近年のコンポジットレジンであればこれくらいの結果は当然と考えています。
食生活やブラッシング状態により、多少、光沢感を失うことはありますが、再度、簡単な研磨を行うことでピカピカになります。
まだ、2年なので、これからも注意深く定期健診をされることをお勧めしています。