カテゴリー:
ブログ
CTはすごい!
こんにちは。昭和歯科の吉成です。
世間はコロナコロナですね。歯科界では学会や勉強会が中止になっていて寂しい気が
しますが、そうも言っていれないので大人しくしている日々が続いています。
今回は前回に引き続きレントゲンの話で、歯科用CTについて話していきます。
CTってなに?
CTとはcomputed tomographyの略で、日本語ではコンピューター断層撮影と言います。
前回までで紹介したレントゲンは2次元、前後関係は重なった状態で見えます。CTでは細
かく撮影したデータを収集し、コンピューターで断層像を再構築することで3次元的な位置
関係がわかるようになっています。
CTはこのような機械で撮影します。写真のようにセッティングして、頭の横に撮影機が
一周回ります。画像構築に少し時間がかかりますが、撮影自体は30秒もたたずに終了です。
当院のCTは優れものでパノラマも、今回はまだ説明してない矯正用のレントゲン等も
この一台で撮影できます。
では実際にCTを見ていきましょう。
CTでの見え方
親知らずの先端をよく見ると右の写真で書いたような青線がうっすら見えると思います。
この2本の青線で書いたのは、顎の中に走行している神経です。下歯槽神経といって顎先や唇の知覚を司っています。
神経と親知らずの歯根は接触しているように見えます。神経と接触している親知らずの抜歯は神経損傷のリスクが伴います。
ここでCTを撮影します。
このように表示されます。かっこいいでしょう?笑
①はパノラマの表示で、見たい部分にカーソルをあわせます。カーソルを合わせた部分が③④⑤に表示されます。
②3D構築像です。僕はあまり使いません笑
③④⑤3方向(それぞれ縦方向、前方、横方向)からの断面が表示されます。設定により斜めにも切ることが出来ます

矢印で示した丸い管が神経です。わかりますか?
このようにCTを撮影して断面で見ることによって、接触してみえた神経と歯根ですが、
実際には離れていることがわかり安全に抜歯を行えました。
万が一接触していてもあたり具合がわかることで抜歯の方法も変わってきます。