CT検査とは
CTとは、レントゲンと同様に放射線を照射し、物体を走査した放射線をコンピューターで計算し、内部画像を構成する機械となります。レントゲンが2次元の世界なのに対し、CTは3次元の構成ができます。そのため非常に分かりやすく、様々な診断に使用されています。医科では大きな病院をはじめとして、20年以上も前からある程度普及しています。歯科では2005年前後より、少しずつ歯科用コンビームCTが普及し始めました。現在ではかなり普及し、CTによる診断ができる歯科医院が増えました。インプラントだけではなく、親知らずや根管治療の診断にも有用です。CTの普及率は歯科のクオリティの向上に大きく影響を与えています
インプラント治療における
CT検査・診断
これはパノラマと言われるレントゲンです。
歯や骨、顎関節など硬組織の状態が非常に良くわかります。しかし、2次元の世界なので奥行きの情報は全くありません。
CT検査を行えば、3次元的に診断することができます。直視できる部位であれば、「ある」「なし」程度の診断でも充分です。例えば、むし歯治療なら、歯を削れば、むし歯の範囲は見てわかります。むし歯が本当にあるかどうかが診断できることが一番重要となります。インプラント治療においては骨の状態の把握が重要になります。そのため、CT検査が必要になるのです。骨の断層面を見ると、骨の厚みや下顎管、上顎洞の状態も明確にわかります。
CT検査の重要性
インプラント治療は適切な診断と手技が必要な治療法です。適切な診断を行うためには適切な検査が重要となります。現在、インプラント前検査で最も有用とされているのがCT検査です。インプラント前検査としてCT検査を行う目的はインプラント体埋入位置の骨の状態を3次元的に診断することです。骨の状態を把握することによって以下のことが診断できます。
インプラント体の
適切な位置と方向
骨造成の
必要性と術式
適切なインプラント
体のサイズ
右上4部のシミュレーションです。骨の高さには余裕がありますが、骨の幅が5mmと狭いことがわかります。スクリューフォーマーを用いて、幅を拡大して直径4mm長さ15mmのインプラント体を入れることを診断しました。CTと診断用ステントを用いれば、術前にたくさんの情報を得られます。3次元的にイメージすることにより、リアリティ溢れるシミュレーションが可能です。
- CT検査の本当の重要性
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インプラント体を埋入するだけであれば、2次元のレントゲンだけでも可能です。安全策をとり、細くて短いインプラント体を選べば良いのですから。 しかし、より長期的に安定したインプラント治療を行う場合は、それぞれの患者さまに合った適切な診断、そして選択が重要となります。CT検査は、その診断、選択をすることに対して、優れています。そのため、昭和歯科・矯正歯科ではインプラント治療の治療前診査には必ずCT検査を行っています。